きんぱね関西株式会社|きんぱね関東株式会社

昭和51年の創業以来、特に貯水槽の再生・補修工事、メンテナンス業務において多くの実績を積み重ねているきんぱねのブログ
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FRPパネルタンクのリユース工事 その4

2008 年 3 月 22 日

FRPパネルタンクの強度はすっかり新品以上になりました。
せっかく新品以上の強度になったので見た目も新品の様にならないといけません。

錆で腐蝕した平架台の状況

まずFRPパネルタンクを支えている平架台が錆ています。
このまま錆が進行すると平架台の強度が落ちて変形して、上に乗っているタンクに悪影響を及ぼします。錆が進行しないようにする必要があります。

平架台全体に錆止め防食コーティング後の様子

平架台全体に錆止めを塗布しました。これで錆の進行を完全に止めます。平架台の腐蝕が進行するとFRPパネルタンクが変形して2次的な要因でタンク破裂に繋がります。

アルミペイントを丁寧に塗布している様子

錆止め塗装の後、平架台全体をアルミペイントで塗装します。アルミの強力な皮膜がさらに平架台を錆から守ります。

錆止め塗装後、アルミペイント塗装完了後の様子

平架台の表面に腐蝕に強い強力な皮膜が完成しました。ほら、ピッカピカで見た目にも新品の様になりました。

外部劣化防止コーティング工事の施工中の様子

次にFRPパネルタンク本体にも塗装を施します。FRP水槽専用の塗料(PTSリユースTコート)を刷毛とローラーを使って丁寧に塗って行きます。

外部劣化防止コーティング工事の2回目コーティング中の様子

全体にコーティングした後、2回目も同様に丁寧にコーティングして行きます。
専用塗料のPTSリユースTコートには耐候性・耐汚染性・耐酸性・防藻性等の特徴があり、夏場であっても水温の上昇を防ぎ、安心・安全な水に保ちます。

全体に外部劣化防止コーティング工事を施した後は、見た目も新品の様にピッカピカになりました。
その様子は次回へ続く・・・。

FRPパネルタンクのリユース工事 その3

2008 年 3 月 19 日

FRPパネルタンクを外部から補強して行きます。
まず天井部を補強します。
500mm幅×1,000mm長のガラスマットにポリエステル樹脂を染み込ませて、天井部に貼り付けて行きます。

外部天井部FRP樹脂ライニング工事

500mm幅×1,000mm長のガラスマットにポリエステル樹脂を染み込ませて入る様子。
この作業を2回繰り返しガラスマット2枚積層のFRP樹脂ライニングを施します。
これで天井部のパネルの継ぎ目がなくなり、地震のスロッシング(液面揺動)にも強いタンクに生まれ変わりました。また雨水等がタンクに入ることもありません。

側面部にもFRPを貼り付けて行きます。
このパネルタンクは水温を一定に保つために保温構造になっています。側面のFRP板の上に保温の為に保温材が付けてあり、それをカバーする化粧板が側面を覆っています。その化粧板が経年で劣化して割れています。
化粧板を取り替えると言う方法もありますがいずれまた割れるので今回はガラスマット1枚でFRP樹脂ライニングを施し、今後割れが発生しないようにしました。

外部天井部FRP樹脂ライニング工事の施工後の様子

ガラスマット2枚積層で厚み約2mmのFRP樹脂ライニング層が天井部を補強しています。上に乗ると頼りなく、フワフワしていた天井部が、上に乗ってもびくともしなくなりました。

側面部もFRP樹脂で補強されたので、化粧板が割れる心配もなくなりました。
これでタンクの強度は新品同様もしくは新品以上になりました。

強度は新品以上になっても見た目が悪くてはいけません
お次は見た目も新品以上に致します。続く・・・。

FRPパネルタンクのリユース工事 その2

2008 年 3 月 18 日

まずは内部の補強からスタートです。
130mm幅×1,000mm長のガラスマットにポリエステル樹脂を染み込ませて行きます。同様のことを合計3回繰り返してガラスマット三枚重ねにポリエステル樹脂を染み込ませたものを施工部に持って行きます。

ガラスマットにポリエステル樹脂を染み込ませている様子

サプライマー塗布したパネル接合部にこのガラスマットを貼り付けて行きます。
この内部パネル接合部FRP樹脂ライニング工事を側面部と底面部の全ての接合部に施しました。
パネルの継ぎ目がなくなりパネルタンク内部が一体になるので強度が大幅にアップします。さらにパネルタンク内部の継ぎ目がなくなるので漏水の要因もなくなります。

パネル接合部にポリエステル樹脂を染み込ませたガラスマットを貼り付けている様子
内部パネル接合部FRP樹脂ライニング工事の施工後の様子

次に内部天井部(気相部)の組立ボルトが錆びていたのでPTS防錆キャップを取り付けしました。
PTS防錆キャップを取り付けるとボルトを真空密閉状態に保つので酸化現象である錆の進行を止め、強度も保ちます。
さらに貯水内への錆片・錆汁の落下を防ぎ、貯水を衛生的に保てるようになりました。

内部気相部ボルト防錆キャップ取付工事の施工中の様子

内部パネル接合部FRP樹脂ライニング工事と内部気相部部ボルト防錆キャップ取付工事が完了したところです。内部からの補強で天井部の割れもほとんど目立たなくなりました。

ほら!あんなに割れて酷かった継ぎ目もほとんど分からなくなりました
でもこれで終了ではありません。
お次はFRPパネルタンクを外部から補強し、さらに強くて安心・安全なタンクに生まれ変わらせます。

FRPパネルタンクのリユース工事 その1

2008 年 3 月 10 日

ある日設備管理会社から緊急で電話がかかってきました。
「FRPパネルタンクの天井部が裂けて破裂しそうなんだけど、どうしたらいいだろうか?」

今は便利なもので状況を携帯電話の写真添付ですぐにつかめました。
天井部が経年で劣化して水圧の負荷に耐えられなくなって割れて開いているのでした。

すぐに水位を下げてもらい、破裂しないように角材で支えをしてもらいました。
翌日現状の下見をして大至急、補強・補修の見積を出しました。

天井部の側面部との継ぎ目が10cmくらい開いて今にも破裂しそうな感じでした。
角材で支えて何とか凌いでいる状態です。

パネルタンク内部はと確認すると外補強方式のパネルタンクでありながら内部の天井部に補強梁(ハリ)が入っていません。

この写真の左側に写っているのが内部天井補強梁です。この補強梁が全ての天井継ぎ目に入ってないといけないのですが入っていません。つまり梁が入っていないところは水圧の負荷が全て天井のFRPにかかっていると言うことになります。
だからその水圧の負荷に耐えられなくなった継ぎ目が裂けている訳です。

負荷がかかって割れている部分をタンク内部から確認した様子です。水圧の負荷がかかって継ぎ目にひび割れが発生しています。今にも破裂しそうな危険な状態です。

同様に酷いところは、継ぎ目に沿って大きな亀裂が走り、外の太陽光がタンク内部を照らしています。

ここまで行けば通常であればタンクの取替となる訳ですが、PTSリユース工法であれば取り替えずにこんなタンクでも新品同様に直してしまいます。

その方法は・・・続く・・・

FRPパネルタンクの漏水

2008 年 3 月 8 日

FRPパネルタンクは止水のために、パネルの接合部にパッキンを挟み込んで貯水できるようにした構造体です。

FRPパネルタンクは水の出入り、つまり水位の上下がある事で、常に水圧の負荷を受けています。
その時にFRPパネルの接合部はわずかですが水位の変化にともなう水圧の変化で微妙な膨張・収縮による動きが生じます。
そして絶えずこの動きが繰り返されています。この動きに追従できる弾力のあるパッキンを止水材として挟み込んでいる訳です。

FRPパネルタンク設置後年数を経る事でこのシーリング材の弾力がなくなり、止水機能の低下で漏水が発生する訳です。
FRPパネルタンク接合部からの漏水を放置していると水道水料金を無駄にするばかりでなく、タンクの外補強材、パネル組立ボルト、またタンクを支えている架台が腐蝕し、2次的な要因でタンクの破壊につながります。
パネルの組立ボルトは雨水などがかかる分には問題ありませんが塩素を含む水道水が供給されると飛躍的に腐食することになります。

サプライマーEX 向かって左から A剤、B剤、C剤

ではどう言う風にすればこの漏水が止められるのか?
内部のFRPパネル接合部にFRP樹脂を貼り付けて一体にしてしまう、つまりパネルの接合部をなくしてしまえば漏水の要因がなくなり、今後漏水の心配もなくなります。

でもここで問題になるのがサンディングと言う作業なんです。
FRPの上にFRPを貼り付ける為には、接着面のサンディングが不可欠です。
サンディングとはサンダーと言う電動の工具を使って、接着させようと思う面を削る作業です。サンディングをして接着面積を大きくして、アンカー効果(樹脂が表面に染み込んでくっつく様子)を利用しないと十分な接着力が得られないからです。
しかし空のタンクの中でこのサンディング作業を行なうと、とんでもない大きな騒音とおびただしい粉塵が発生して、通常であればタンク設置場所での補修・補強工事は無理なものとされています。

その問題を解決する為に、きんぱね㈱はFRP用のノンサンディングプライマーの「PTSサプライマーEX」を開発しました。

「PTSサプライマーEX」を刷毛で塗っている様子

「PTSサプライマーEX」のA剤、B剤、C剤を混ぜ合わせて刷毛で施工面に塗るだけです。
とんでもない大きな騒音もおびただしい粉塵も発生、一切発生しません。その上「PTSサプライマーEX」は古くなったFRPパネル板と新たに貼り付けるFRP樹脂を分子構造で結合させるので従来のサンディングに比べて接着力が強く完全に一体化します。このおかげでFRPパネルタンクの設置場所での補修・補強が可能になったのです。

パネルの接合部にFRP樹脂を貼り付けている様子

後はFRP樹脂を順番にFRPパネル接合部に貼り付けていきます。全てのFRPパネル接合部をタンク内部からFRP樹脂を貼り付けて行く事で、タンクの内部が一体になり漏水の要因がなくなり、今後漏水の心配もなくなります。
これを内部パネル接合部FRP樹脂ライニング工事と言います。

内部パネル接合部FRP樹脂ライニング工事の施工後

阪神大震災でのFRPパネルタンクの破壊の様子ですが、パネルの接合部が破壊しています。これはパネル接合部はボルトで締結されているツバ状になっているので強度が非常に高い訳です。ですからこの強度の高い部分とFRPパネルの間に一番荷重がかかり割れてしまっているのです。
この部分にタンク内部からFRP樹脂を貼り付けるので強度が格段にアップします。

阪神大震災でのFRPパネルタンクの破壊の様子

内部パネル接合部FRP樹脂ライニング工事を施工すれば地震にも強いタンクに生まれ変わります。

FRPパネルタンク内部の劣化現象

2008 年 3 月 5 日

FRPパネルタンク内部の気相部(水面より上の部分)、つまり天井部の組立ボルトは著しく腐蝕してタンク強度に影響を与えます。
パネルとパネルを締結する組立ボルトは通常、側面部・底面部はタンクの外にあり、天井部の組立ボルトのみタンク内部に位置します。

腐蝕した気相部(天井部)組立ボルト

平成5年以降防錆ボルトの使用が義務付けられて、現在は錆びない樹脂皮膜ボルトが使用されています。

積水の防錆ボルト   ブリヂストンの防錆ボルト

平成5年以前のFRPパネルタンクではステンレスやスチール鋼に電気メッキしたものが使われています。これらのボルトは確実に錆が発生し、その度合は若干違っても腐蝕が進行します。

天井部のボルトが腐蝕すると貯水を汚染するばかりでなく、FRPパネルタンクはその構造上、水圧で外に開こうとするタンクの応力を天井部自体で支えているのがほとんどで、強度が低下すると地震のスロッシング現象に耐えられなくて破裂したりします。

この写真は工業試験センターで各種ボルトに塩水を噴霧し216時間後の腐蝕具合を確認したものです(JIS-Z-2371塩水噴霧試験)
左側からスチールボルト・防錆処理ボルト・防錆キャップ取付ボルト・電気メッキボルト

216時間後の結果
スチールボルト~赤錆発生 防錆処理ボルト~赤錆発生 防錆キャップ取付ボルト~異常認めず 電気メッキボルト~白錆発生
防錆キャップ取付ボルト以外はすべて錆が発生しています。

錆が発生する要因としては、タンクに水道水が入るときに水道水中に含まれる遊離塩素が分離し、ガス化して気相部に滞留して濃い塩素ガスになります。
タンク内部の気相部は、絶えず結露で濡れた状態になっていますので天井部のボルトに付着した水滴に濃縮された塩素ガスが溶け込んで次亜塩素になります。これがさらに分解して塩素と活性な酸素になります。錆腐蝕とは酸化現象なので活性酸素が供給されると通常では考えられないスピードで腐蝕が進むことになります。

PTS防錆キャップ

この処置方法としてPTSリユース工法では、PTS防錆キャップを取り付けます。
樹脂皮膜ボルトに交換すると言う方法もありますが、今あるボルトを電動のカッター等で切断して撤去しないといけないので非常に危険で困難で時間もかかります。

PTS防錆キャップ取付後の気相部(天井部)組立ボルト

その点、PTS防錆キャップであれば短時間で安全に作業が済み、さらにボルトを完全真空密閉状態にしますので錆の進行を止め、錆片・錆汁での貯水の汚染もなくなります。

これを内部気相部ボルト防錆キャップ取付工事と呼びます。

FRP貯水タンクの外部の劣化現象

2008 年 3 月 1 日

FRPパネルタンクは比較的屋外に設置されることが多く、劣化の度合も屋内設置のものと比べて進行するのが早くなっています。
劣化が進行するとFRPパネルが変色・退色して行きます。さらにFRPの補強母材のガラス繊維が露出してキラキラ光って見えてくるようになります。

劣化が進行してガラス繊維が露出しているFRPパネルの表面

要因としては、FRPを構成するポリエステル樹脂は、太陽光線中の紫外線や熱・風雨等の作用で活性化し、樹脂は酸素と結合して不安定な化合物を形成します。この反応が繰り返されて劣化は進行して行きます。
さらに酸性雨で加水分解が発生したり、冬季にFRPに付着した水分の凍結でも劣化がさらに進行します。
FRPのポリエステル樹脂が劣化しているのは、FRP表面を触るとチョークの粉が付いたように指に白い粉が付きます。
これをチョーキング現象と呼び劣化しているのを目視で確認できます。

劣化で白い粉が指に付くチョーキング現象

さらに劣化が進行するとFRPパネル内部のガラス繊維がキラキラ光って見えてきます。ガラス繊維が露出して、風が吹くだけで空気中に飛散して行きます。こうなると点検や貯水タンク清掃の時に人の皮膚に付着すると毛穴に入りチクチクと痛みます。当然FRPのパネルの厚みも薄くなって行くので強度が低下し、上に乗るとフワフワした感じになります。また弾力がなくなりますので下手すると上に乗るだけだFRPパネルを踏み抜いたりします。

劣化した天井部FRPパネルの踏み抜き

この写真では、全体にガラス繊維が露出していますが、取出し口をハンドレイアップ、つまり手作業でFRP樹脂ライニングしている部分は、あまり劣化していません。FRPパネルタンクはプレス成型で品質を一定に保つためにポリエステル樹脂の他に炭酸カルシウム等を添加して製造されています。つまりFRPパネルタンクはその性質上ハンドレイアップで積層されたFRPに比べ劣化度合が著しい訳です。

FRPパネルタンクはその構造上、水圧で外に開こうとするタンクの応力を天井部自体で支えているものがほとんどです。さらに古いタンクは経年で劣化し、強度が低下しているので地震のスロッシング現象に耐えられなくて破裂したりします。

特に天井部は側面部のFRPに比べて軽く作らないと行けないので、板厚が薄く強度も落ちるので、外部天井部FRP樹脂ライニング工事で補強する必要があります。

阪神大震災の教訓

2008 年 2 月 29 日

過去FRP製の貯水タンクはその耐久性が半永久的とされていましたが、実際には水が上下する時の負荷や太陽光線中の紫外線、また熱、風雨等様々な要因によって確実に劣化して行きます。
当社で設置後15年が経過したFRPパネルタンクのFRP板の強度を計測しました。その結果製造時の強度に比べて、曲げ強度で約60%以下、引っ張り強度で約70%以下になっていました。

阪神大震災ではこういったタンク強度の低下から、多くのタンクが破裂して緊急時の水が確保できなかった訳です。

阪神大震災では、まず二次災害での初期消火に水が無く、被害が広がりました。多くの火災は、地震直後からのものもありますが、倒壊・半壊した家から漏電などによって数時間後に火災が発生しました。この初期消火にあたる水が無くいたるところで火災が続いたわけです。

また怪我人の治療にも水が足りませんでした。
あまり知られていませんが、水が足らなくて特に被災者が困ったのはトイレです。
水が足りなかったので水洗トイレが使えないようになった訳です。すると人々はトイレを我慢するので救援物資として届いた飲料水を飲まなかったのです。
その結果、冬季であるにもかかわらず脱水症状を招き、さらに地震によるストレス重なり、心筋梗塞や脳溢血等の循環器系の突発的な病気で倒れたり、亡くなった方が多くおられました。

各地域のよって災害対策用貯水槽整備基本要綱と言うものがあって、これは災害時の飲料水を確保し、併せて初期消火に必要な消防用水を確保する為の基本的な事項をまとめたものがあります。その内容に概ね500m圏内に1ヵ所40トン規模の貯水タンクを設置する事とあります。

政府の地震調査会によると首都直下地震の発生率は、すでに70%以上と言う時期に入っており、その被害は阪神大震災の2倍以上と考えられています。この様な状況下で500m圏内に1ヵ所40トン程度の貯水量では被害の拡大を防げるわけではなく、だからこそ自分達で命の水を確保する事が必要です。

例えば東京都内だけでも約23万基の貯水タンクがあります。そして台東区だけでも約2万基の貯水タンクがあり、この貯水タンクに10トンづつでも貯水できれば、万一災害で水の供給がストップしたとしても20万トンもの水が人々の命を守ります。

阪神大震災後1週間目の中高層住宅住民の困ったことについてのアンケート結果
①トイレの洗浄水   ⑥照明
②風呂         ⑦洗面
③炊事         ⑧冷蔵庫
④洗濯         ⑨エレベーター
⑤暖房         ⑩その他etc
なんとその他を除いた9項目中5項目までが水が無くて困ったと言う結果になりました。

災害緊急時の水の確保がいかに大切か、そして水の確保で貯水タンクがいかに重要な設備か私達は再認識しました。

現在都心部では新築ビル・マンションを中心に増圧直結給水方式に切り替えが進んでいます。しかしながら増圧直結給水方式はブースターポンプで水を直接給水する為に貯水タンクがありません。地震等の災害時に停電すればすぐに断水になってしまいます。しかも水を貯めていないのでとても危険な状況に追い込まれます。

建物にある貯水タンクを清掃時にしっかりと点検し、問題が起きる前に予防処置としてPTSリユース工法で補強を行い、常日頃から地震や風雨に絶えられる様にしておく必要があります。

施工前
施工後

PTSリユース工法を行なえばタンクを取り替える必要がなくなり、コストも取替えに比べ半分以下で済みます。さらには社会的に問題になっているFRP製品の産業廃棄物化の削減にもつながります。

適切な時期に適切な処理を早め早めに施してやれば、貯水タンクを建物がある間は永年的に使用出来、さらに命の水が確保できるのです。自分の命だけでなく地域の人々を守るためにも貯水タンクは必要不可欠な命の水ガメです。

PTSリユース工法について詳しくはきんぱね株式会社をご覧下さい。

FRPパネルタンクの変遷

2008 年 2 月 27 日

FRPパネルタンクはパネルとパネルの間に止水をする柔らかいパッキンを挟み込みボルトで締結して貯水できるようにした構造物です。
四角い容器に水を入れると水の水頭圧(ヘッド圧)で四角から丸になる様な応力がかかります。
例えば1リットルの牛乳パックの頭の部分を切って四角い容器を作るとします。これに水を入れると水の重力で容器を外に広げようとする応力がかかります。すると四角い牛乳パックが上から見ると丸くなっている様子が見られます。
こう言った状態にパネルタンクがなると水の水頭圧に耐えられなくなって潰れてしまいます。水の重力に負けない構造、つまり補強材による補強が必要になってくるわけです。

建築基準法の耐震設計基準の変遷に合わせてFRPパネルタンクの補強材による補強も様々な方式に変わって行きます。

まずこれがステーボルト方式です。FRPパネルタンクが水の応力で外に広がろうとする力をタンク内側からステンレスの棒で側面同士を引っ張り合わせることで支えています。
1980年頃まではほとんどがこの補強方式でした。タンクの中がジャングルジムの様になり清掃がやりにくいとか、ステンレスの棒が腐蝕してタンク強度が落ちるなどの問題があります。しかし構造的には単純なので後の補修や補強がし易いという利点もあります。

昭和53年(1978年)に発生した宮城沖地震を契機に貯水タンクの耐震設計(旧耐震)が必要となり、昭和56年(1981年)に建築基準法の一部が改正されて新耐震設計基準が施行されました。

そのためにFRPパネルタンクも新耐震基準をクリアするためにこの様なブレス方式の補強材に変わります。
ステンレスのアングル補強材をトライアングルに設置して強度を上げました。ステンレスのアングルを使っているので清掃時にゴム手袋をしているにもかかわらずエッジ部分で手を切ったりとか、四角い構造体を三角の形状で支えているので融通が利かず、補強材自体がFRPパネルを破壊して漏水する等の欠点があります。ですから補強材の一部をステーボルトに交換してから補修・補強を行なう必要があります。
1997年頃までこの方式が続きました。

平成7年(1995年)に発生した阪神・淡路大震災以降に建設省では「官庁施設の総合耐震計画基準」を翌年(1996年)に制定しました。この中で特に地震発生時にタンク内部の水が波立つスロッシング現象で、タンクの天井部を突き上げて破壊する事例に対して、安全策を施す事が定められています。

そしてこちらがそれ以降に登場した外補強方式のパネルタンクになります。
ボックスフレーム構造になっているので外補強材だけで自立します。丁度フレームだけで自立するキャンプ用のロッジテントを想像してもらえば分かりやすいと思います。天井部にも大きな鋼材の梁が入っていてスロッシング現象による天井部への水の突き上げにも強くなっています。
また内部の水面下には何も補強材が無いので清掃がし易く、補修・補強もしやすいタンクです。しかし中には天井梁が無かったり、本数が少なかったりするタンクが存在し、それが理由で経年劣化すると天井が裂けて破裂するタンクも事故例として少なくありません。

阪神大震災での貯水タンクの被害

2008 年 2 月 25 日

平成7年1月に発生した阪神大震災では、多くの建物と設備が被害を受けました。
当然ながら多くの貯水タンクも破壊されて機能が停止しました。

小型のFRP一体型タンクの受水槽の破壊された写真です。
上からなにかで押しつぶされた様な壊れ方です。

大型のFRP一体型受水槽の破壊された写真です。
これも小型のものと同様に天井部をなにかで押しつぶされた様に壊れています。

FRP球形タンクの高架水槽が破壊された写真です。
下から突き上げた様に潰れています。

これもFRP球形タンクの高架水槽です。
設置状況や高さが違っても同じように下から突き上げた様に潰れています。

FRPパネルタンクの受水槽の破壊された写真です。
FRPパネルタンクは多くが天井部を破壊され貯水が不能になりました。

こちらはFRP一体型の高架水槽の破壊された写真です。
タンクの形状は異なっても破壊のメカニズムは共通したものがあります。
それは阪神大震災が直下型の地震で非常に強い縦揺れであったという事です。

地震の強さは水平加速度をガルと言う単位で表し、震度7で400ガル以上とされています。
阪神大震災は神戸市の中心から西宮市にかけて、600ガルを超えており関東大震災の2倍程度の揺れだったとの見解もあります。
しかし関東大震災では地震計によるデータはまったくなく、当時の被害の状況から300~400ガル程度と推測されています。

阪神大震災は直下で活断層が動いたことから縦揺れがこの水平方向への揺れに加わり想像を絶する破壊力となって、建物の倒壊や設備の破壊につながりました。

タンクは中に水が入ってたので、縦横にシェイクされた状態でタンクの内圧が上がり、その内圧に天井が耐えられなくなって水柱が立つようにまず天井が抜けてしまったわけです。これをスロッシング現象と呼びます。
その次に天井が抜けてしまったために側面が水圧に耐えられなくなって、外に倒れて破壊したのです。
特に古いタンクほど、もともとの構造上、水圧で外に開こうとするタンクの応力を天井部自体で支えているものがほとんどです。さらに古いタンクは経年で劣化し、強度が低下しているので尚更です。



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