PTSサプライマー工法とは
PTSサプライマー(FRPノンサンディング・プライマー)を使用
FRP製品の旧素地に10~30ミクロン厚で塗布することで、母生地と新積層部とを樹脂分子が結合化して一体化させることの出来る世界初のプライマー(表面処理剤)です。
このプライマーを使用することでFRP製品を容易に完全に再生することが可能となりました。
しかも分子結合で旧母生地と接着するのでサンディング工法(※1)よりも強い接着力で補強します。
※ サンディング工法
FRPの接着面を、電動工具を利用しサンディング(けずる事)し、接着面のアンカー効果を利用して接着する方法。従来はFRPの場合はこの方法しかなく、施工中おびただしいFRPの粉塵を撒き散らし周辺環境の悪化を招いていました。
PTSサプライマー工法とサンディング工法の違い
-
PTSサプライマー工法 -
サンディング工法
PTSサプライマー工法の特徴
- 環境を汚さない
貯水タンクの解体撤去がないので、問題のFRP産業廃棄物が出ません。
施工中も廃材の発生はありません。 - 高耐久性
パネル接合部をFRPライニングし水槽が一体化するので強度が大幅にアップし、漏水もなくなります。 - 短工期
貯水タンクの解体・撤去・配管等の作業がなく、短工期で施工ができます。 - 経済的
新たに貯水タンクを設置する場合の半分以下の費用で施工できます。
FRP製品を知る
FRP製品の現状
FRP製品とは、Fiber&ReinforcementとしPlasticsをMatorixとする複合資材です。Fiberはほとんどがガラス繊維であり、Plasticsはポリエステル樹脂を指している場合が一般です。
- 使用用途.....住宅機器分野が約半数
- 性 状.....熱硬化性樹脂、ガラス繊維
このため、溶解が困難で、しかも焼却することも難しいため、廃棄されたFRPはほとんど埋め立て処理されています。
FRPリサイクルの現在
- 粉末化(マテリアルリサイクル) → 原料化
- 熱分解、マイクロ波で分解(ケミカルリサイクル) → ガラス繊維、油、炭素粉
- 焼 却 → エネルギー回収(熱エネルギーの利用)
資源有効利用促進法(概要)
- 3Rの導入
- リデュース(発生抑制)
- リユース(再使用)
- リサイクル(再利用)
- 製品対策
- 省資源・長寿命化・・・ 設計・製造・修理体制の充実
(家電、大型家具、自動車、パソコン、他) - 部品などの再使用・・・再利用のための製品設計、製造、部品の再使用
(自動車、複写機、パソコン、他) - 分別回収のための表示・・・副産物対策
- スラグ、汚泥などの排出抑制・・・生産合理化、副産物の利用促進
- 省資源・長寿命化・・・ 設計・製造・修理体制の充実
FRPリサイクル事業における重要ポイント
- 修理に伴うFRP強度の維持と寿命が延びることの技術的裏付けをとること
- この技術で本当にリサイクルが可能かどうか、理論的に示すこと
- 技術の計量化(強度など)を図ること
- 長寿命化のための修理体制を強化すること
- 工法会により協力者を集める
- FRPメーカーと共存すること
施行された家電リサイクル法など“ 拡大生産者責任 ” が強化され、廃棄物は今後必ず製造者の元に戻ってきます。
FRP製造業者は廃棄されたFRPを上手く処理する技術を持たないことが考えられます。
そこで、リサイクル技術・長寿命化技術が絶対必要になってきます。
ここで、FRPリユース工法会が重要な役割を果たします。
FRPリサイクル技術をもってFRPメーカーと共同で事業を進めれば、
FRPメーカーも他社との差別化が可能になります。
コンソーシアムを組んでひとつひとつ技術を固めていけば、この事業は非常に有望であると考えています。