FRPパネルタンクの内部補強と補強材の取替工事 パート2

FRPパネルタンクの内部補強と補強材の取替工事 パート2

施工前のタンク内部の様子です。
内部補強方式のタンクで、内部には縦横斜めに補強材が張り廻らされています。
このうちステンレスのステーボルトと言うものがあります。
これはステンレスの12mm¢の長い丸棒で、1m単位でロングナットで締結されています。
そしてパネルが外へ開こうとする水圧の応力に対して、水平にFRPパネルを支えている補強材です。

FRPパネルの接合部の十字部分に当たっているプレートにFRPパネルを貫通して外で締結されています。

これが長年の間に伸びてきて、タンク全体のバランスを崩して漏水が発生するのです。
長さを調整して付け直せば良いんでしょうが、ロングナットの締結部は長さ調整がほとんど出来ません。
さらに外のプレートの部分でステンレスのナットが焼き付いてしまい、切らないと外せない状況になっています。

補強材を外している途中の写真です。
水槽内部の補強材は片槽づつですが全て外してしまいます。

まず、内部パネル接合部FRP樹脂ライニング工事を施して行きます。
FRPパネル接合部にサプライマーを塗布します。

200mm幅×1,000mmの3枚積層したFRP樹脂を施工面に順次貼り付けて行きます。
脱泡ローラーでしっかりと接着させ、空気を抜いて行きます。

交換するステンレス製ステーボルトです。
2.0mが24本 3.0mが18本です。
当社が使用するステンレス製ステーボルトはロングナットではなくターンバックルで締結されています。
ターンバックルとは6角のロングナットの様な形状ですが、本体の長さはロングナットに比べて長く、さらに内部に順ネジと逆ネジが切ってあります。
だからこのターンバックルを回すだけでステーボルトの微妙な長さ調整が取付時にでき、パネルタンクのバランスを改善するのです。

内部パネル接合部FRP樹脂ライニング工事が完了して補強材貫通部の穴を開けなおしたところです。
補強材の貫通部も穴が大きくなり、場所によってはクラック(ひび割れ)が発生して、漏水の原因になっていました。
ですから十字部分は四角くFRP樹脂ライニングを張り増しして、より強度を持たせています。これで漏水の要因は完全になくなり、タンクの強度もアップしました。

いよいよ補強材の取り付けです。

次回に続きます。

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