FRPパネルタンクの漏水のメカニズム

FRPパネルタンクになぜ漏水が発生するのか再考したいと思います

FRPパネルタンクはFRPパネル1枚1枚ををボルトで締結し その接合部には止水の為に弾力のあるパッキンを挟み込んでいます
ボルトは一定のトルクで締結されておりパネル接合部にはパッキンが挟み込まれる隙間がある訳です

この図はFRPパネルタンクの接合部の断面です
通常の状態ではボルトを支点としてバランスが保たれています
満水時はタンクの水位が上昇しタンクを外に広げようとする応力がかかります するとボルトを支点に接合部の内側が広がり外側が狭まります
減水時はタンクの水位が下降しタンクが内に戻ろうとする応力が勝ります するとボルトを支点に接合部の内側が狭まり外側が広がります

貯水タンクは水位の上下が必ずあります つまりこの動作が何千何万回と繰り返されることになります
挟み込まれているパッキンはシリコンゴムであったりウレタンゴムであったりとタンクメーカーに素材の違いはありますが基本的には非常に弾力のあるものです
パッキンは何千回何万回と繰り返されるパネル接合部の動作に追従し止水と言う役目を果たすのです
しかし年月を経ることによりパッキンが硬化してこの動きに追従出来なくなり押し出されたりあるいは押しつぶされたままになり接合部に隙間が出来て漏水が発生するのです

漏水が発生したからと言って漏水している近辺の締結ボルトを増し締めしたりされていることがよくあります 
一時的には漏水は止まるかもしれません しかし逆に一定のトルクで締められているボルトを増し締めする事によりパネルタンク全体のバランスが崩れ数日後によりいっそう漏水が酷くなります

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