コンクリート製貯水タンク(RC製貯水槽)の劣化要因について
コンクリートの主材料はセメントです
コンクリートとはセメントと骨材(小石や砂)を混ぜそれに水を加えて固めたものです
コンクリートは水を加えて固めた時点でPH=12.8程度の非常に強いアルカリ性を示します
(PH=7.0を中性と言い7.0以下を酸性 7.0以上をアルカリ性と言います)
コンクリート製貯水タンク(RC製貯水槽)の場合コンクリート面が絶えず中性の水道水中にあります
長い年月の間に次第にこのコンクリートのアルカリ性が中和されてPH=7.0に近づきます
これをコンクリートの中性化と呼びます
水中部分のコンクリートの荒れやひび割れの発生
中性化によってコンクリートが直ぐに崩壊すると言う訳ではありません
まずは防水のために塗られた防水モルタルが徐々に剥がれ落ちコンクリート内部に水が浸入するようになります
コンクリート内部に水が浸入するとある種の骨材(小石や砂)が水と触れる事によって化学反応(アルカリ骨材反応)を起こし膨張しコンクリートにクラック(ひび割れ)が発生します
クラックからの地下水の浸入
アルカリ骨材反応により小さなクラック(ひび割れ)が発生しより多くの水がコンクリート内部に浸入すると今度は内部の鉄筋が錆びる事になります
PH=10以上では鉄筋は錆びません
鉄筋の発錆による膨張でさらにクラック(ひび割れ)が大きくなり さらには漏水の発生 遂にはコンクリート躯体の崩壊につながります